介護サービスを提供する職員として働くためには、「法令遵守を意識すること」がとても重要です。これは経験年数や資格の有無にかかわらず、介護業界で働く人全てに求められます。
介護職員として現場に出た際に、特に遵守する必要があるのは以下の3点についてです。1つ目は、「高齢者虐待は行ってはいけない」ということです。例えどんな理由があったとしても、高齢者(利用者)に対する虐待行為は禁止されています。当たり前のことのように思えますが、高齢者に対する虐待行為は後を絶ちません。それだけ介護の仕事というのは人間関係が複雑で、一筋縄ではいかないということです。
2つ目は、「利用者への身体拘束は原則として禁止」されているということです。緊急時ややむを得ない場合を除いて、利用者に対する身体拘束は禁止されています。これが行き過ぎてしまうと、虐待行為につながってしまうので、業務を行う際は身体拘束につながるような行為を行っていないか、自分自身でチェックすることが大切です。
そして3つ目は、「医療資格がない場合は医療行為を行ってはいけない」ということです。医師や看護師の資格を持っていない介護職員は、医療行為を行うことはできません。介護職員が提供できるサービスの中には拡大解釈してしまうと、医療行為につながってしまうものもあります。
そうした拡大解釈を防ぎ、超えてはいけないラインを超えないためにも、きちんと研修を受けて線引きできる知識を身につけておく必要があります。他にも知識を得たい人は、「【他人事ではない】介護のプロと守るべき法律」も併せて読むと役に立つと思います。